考えがまとまらないのは精神疾患かもしれません

こころの病気を知ろう

悩む女性

どんな特徴があるのか

精神的な病に関連する言葉として、観念奔逸と言うものがあります。自身が罹患したり家族や知人が病院に通ったりしているような時に、こんな言葉を耳にしたことがあるかも知れん。この観念奔逸は何かについてですが、これは病名ではなくて症状の一つとなります。その特徴としては、堰を切ったように色々な思考が頭に浮かんでくると言うものです。芸術家や発明家のアイデアの湧出とは違い、自分の意思とは関係ない事柄が際限なく頭を去来してしまうのが観念奔逸で、支離滅裂な思考を自身で制御することができなくなってしまいます。具体的に言えば、例えばサッカーの話をしているかと思えば、そこから次々とテーマが移り変わって国や世界情勢、はては宗教観について語り出すなど、とりとめがない内容になりやすいです。健常な方から見れば話が脱線しつづけるために、対応に困るケースは多いでしょう。ただ本人の方はテーマは遷移しているものの、それなりに因果があって話題を変えているつもりになっていたりします。この辺りが完全な錯乱状態とは違うのですが、傍目から見ると違いが判りにくいものです。厄介なのがこれを原因として、言動に変化が見られるケースでしょう。次々と浮かんでくる雑多な思考を元に、とりとめもないことを話し続けたり、奇怪な行動をとってしまうこともあります。このようなことを繰り返した結果、やはり職場での人間関係が難しくなったり、家族とのつながりも悪化してしまう可能性は低くはありません。こうして事情が悪化しても本人に悪気はないために、医師のサポートや周囲の一定の理解も大切になってきます。

この観念奔逸は基本的に双極性障害の患者によく見られると言われています。双極性障害は一昔前は「躁うつ病」と呼ばれていた精神疾患で、躁状態とうつ状態の遷移を繰り返すのが特徴となります。躁うつ病で観念奔逸が出現するのは、躁状態の時が基本的です。躁状態の患者は誇大妄想や注意・集中力の低下などが見られ、これらを複合的に引きこすこともありますが、その中の一つとして観念奔逸の症状を示す時があります。逆にうつ状態の時には「仕事を辞める」とか「遺書を書きたい」などと言ったりしますが、こちらは観念奔逸とは呼べません。他には統合性失調症の時にも、これに似た症状が現れるケースが見られます。統合性失調症では思考形態に大きな問題を抱えることが多く、極端な妄想に取りつかれたり、自分の考えをコントロールできなくなることが良くあるのですが、この一環として観念奔逸のような症状が現れることがあるのです。こちらは厳密には違うものですが、内容が似ているために混同されることもしばしばあると言われます。このような症状が出た場合には、周囲の対応も難しい面があるかも知れません。マシンガンのように語り続け、内容もとりとめがないために口を挟みにくいことも多いですし、患者のほうがこれを嫌うケースもあります。無理にストレスを与えると状況が悪化することもあるので、本人には「いつもと違う」と言うことを伝えつつ、医療機関の受診を勧めていきたいものです。特に早い段階で気がつけると治療もしやすくなるので、周囲としてはおかしいと思ったら、気をつけて観察してくのがおすすめとなります。

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